お墓と納骨堂どちらが良い?

昔はお墓での納骨、供養という形が一般的でしたが、現在では樹木葬や散骨、納骨堂の利用など様々な形での供養方法があります。
納骨堂とお墓、どちらが良いのだろうか?と迷った時にこの記事を参考にしてください。

●お墓と納骨堂での供養について

お墓と納骨堂ではご遺骨の供養方法に違いが出てきます。

▼お墓での納骨、供養方法

一般的に先祖代々という形式での墓石があり、墓石の下へ直にご遺骨を埋める方法のお墓もありますが、ここ最近では、墓石の下にご遺骨を収蔵する形式が取られています。
ある意味、土に還すという意味合いとなりますね。
昔はそのまま土葬という形式だったので、年数経過で土に還るという表現になるのですが、現在では火葬後の焼骨になりますので、焼骨の場合、土に還るというのはかなりの長い年月を要するのではないかと考えられています。
火葬後のご遺骨を納骨した後は、お墓の管理をしながらお墓参りを行うなどの方法で供養していきます。

納骨堂での納骨、供養方法

納骨堂はお墓自体はありません。
ご遺骨の収蔵を出来る場所を契約してご遺骨を納める場所となります。
ロッカー型、仏壇型、お参りに来た時に呼び出してもらえる移動型などがあり、契約年数や供養方法により費用の違いが出てきます。

納骨後にどちらも好きな時やお盆など、お墓参りの時期にお参りに行く事が出来るので、どちらを選択しようか迷う事もあるかもしれません。

 

費用面で考えると納骨堂が良い

まず、どのくらい費用がかかるのかという点に注目してみましょう。
お墓の場合は、2022年 一般社団法人全国優良石材店の会「お墓購入者アンケート調査」によりますと、墓地取得費用を除いた墓石の平均購入価格は全国平均で169.3万円となっています。
土地の永代使用料や年間管理費も更に追加と考えるとかなりの額がかかってくる事がわかりますね。
一方、納骨堂の場合は納骨する形式によって違いが出てきますが、50万円から150万円程度の費用を多く見かけます。
費用面で考えると納骨堂の利用者が増えつつあるのは理解できる部分ではないでしょうか。

●後継者がいない場合は納骨堂が向いています

独身の方や少子化に伴い後継者がいないというお悩みを抱えている人も増えてきています。
お墓の管理がしきれずに墓じまいをして、以降は納骨堂へ「改葬」を行う件数も増えてきているのです。
後継者がいないという場合は、納骨堂の方が管理や供養はしやすくなります。

 

手軽にお参りできるようにしたいという理由で納骨堂を選ぶ場合も

納骨堂は都心部でも建物内に納骨スペースを作り運営している事も多いので、都心部にお住いの人にとって身近にお参りが出来るようにしたいと考えている人にとっては適しています。

 

家族全員でお墓に入り、墓参りの供養を続けたい

お墓を選ぶ人は、家族全員で同じお墓に入る形式を希望されている場合に適しています。
また、お盆など、お墓参りをする供養方法を続けていきたいと考えているようであればお墓での供養を選択した方が良いでしょう。

 

合祀を避けたいという場合はお墓を選択した方が良い

納骨堂での利用は、各納骨堂での契約内容にもよりますが、契約されている年数が経過した後は合祀されるという内容が多いです。
例えば供養の節目となる13回忌や33回忌以降は合祀という形式で供養されていくという形式が一般的になります。
もし、合祀を避けたいと考えているようであれば、お墓という供養方法を選択した方が良いでしょう。

 

お墓、納骨堂、それぞれの特徴を理解して選ぶ

お墓と納骨堂、納骨形式や契約内容などに違いがあるので一概にどちらが良いというのは言えません。
それぞれに良いところや不便と感じる部分がありますので、ご自身が希望される供養の仕方に近い方を選ぶと良いでしょう。