■お墓と納骨堂の違いはなに?

これまではお墓への納骨をする事が一般的でしたが、ここ最近では納骨堂を利用するという選択をする例も増えてきています。
お墓と納骨堂ではどのような違いがあるのでしょうか。

お墓と納骨堂の納骨に関する違い

まずお墓は、ご遺骨を墓石の下に埋める方法、そして墓石の下に納骨するスペースがありますので、その場所に納骨をするという方法です。
そして納骨堂は、建物の中にたくさんの納骨スペースが存在しています。
お墓が一軒家なら、納骨堂はマンションなど集合住宅のような感じで例えだとわかりやすいです。
ロッカーサイズ、仏壇タイプ、移動タイプと納骨堂によって違いが出てきますが、共通してご遺骨を納める場所となります。

 

お墓と納骨堂でかかってくる金額面の違い

必要な費用に関しては、お墓の方がかかる傾向があります。
お墓を新しく建てる場合、墓石のみの購入価格でも100万円〜200万円近くかかる他、墓地の永代使用料で、50万円〜150万円かかる場合もありますので、総額で300万〜400万程度かかる場合も。
最初にお墓を購入して建てる際は大きく費用がかかってくる事があります。
納骨堂の場合は、契約内容にもよりますが、50万円〜150万円程度での費用で契約して納骨できるのもありますので、金額面では納骨堂の方がかかりません。

お墓と納骨堂へのお参りは?

お墓、納骨堂共に自分がお参りをしたいと思った時にお参り出来ます。
納骨堂によっては24時間利用可能なところもありますが、利用時間が決まっている場合もあります。
また、寺院が運営している納骨堂ではお寺の開門時間や閉門時間の都合がありますので、開門中にお参りに行く時間の決まりが出てくるでしょう。
都心部に近い納骨堂では駅からのアクセスもしやすい場所にある事も多く、建物内でのお参りとなるので、雨の日など天候が悪い時でもお参りできます。
お参りのしやすさでは納骨堂の方が便利といえるでしょう。

 

お墓と納骨堂の使用できる期間についての違い

お墓と納骨堂の契約している内容には大きな違いが出てきます。
お墓の場合は、最初に墓地を契約する際に永代使用料を納めているので、代々という形で納骨も出来ますし、墓地を使用できます。
納骨堂の場合は契約内容にもよりますが、13年、33年など法要の区切りとなる一定期間が過ぎた後は、合祀という形式で供養される契約が多いです。
合祀は骨壺からご遺骨が出され、他のご遺骨と混ざる状況で供養されます。

今後を考えたご遺骨の扱いも考えた方が良いでしょう

お墓の場合は骨壺ごとで管理が出来る特徴があります。
お墓を移動する「改葬」をした場合でも遺骨の移動は問題なく出来る状態です。
一方、納骨堂の場合は一定期間が過ぎた後に骨壺から出された状態で合祀されます。
合祀後はご遺骨を元に戻したい、他の場所に移動したいと思っても元に戻せなくなりますので、充分検討してください。
跡取りがいないという場合は特に問題がないと言えますが、先祖代々の墓を墓じまいして納骨堂へ改葬するという場合は必ず関係する親族の承諾を得る必要があります。
この部分をクリアしていかないと後々、ご遺骨をめぐりトラブルになるのでご注意ください。

お墓と納骨堂のメンテナンスの違い

お墓の場合は、自分が購入した区画分の管理が必要です。
掃除も行い、雑草が生えてきた場合は草むしりもしたほうが良いでしょう。
近くにお墓がある場合は管理しやすいですが、管理を任されているお墓が遠くにあるとこのメンテナンスの点で大変だと感じる事もあるようです。
一方、納骨堂の場合は納骨堂の管理者が一括して管理を行っているので管理の手間はかかりません。

希望する供養方法でお墓か納骨堂かを決める

お墓と納骨堂では形式や契約内容、システムなどかなりの違いがあります。
自分が家族の供養、そして自分が亡くなった以降にどのような供養を希望しているのかを考えた上でお墓にするか、それとも納骨堂にするかを選択しましょう。